過去の作りかけの曲を晒してみたり(その3)

1996年に、それまでの作りかけの曲の中からマシなものを選んで作ったCD「BETTER ALBUM 1996」(全19曲)を、YouTube で晒しているところだが、なぜそんな恥さらしをすることになったのかという経緯は、その1の記事に書いた通りだ。

 

今回は最後の7曲、解説(言い訳ともいう💦)を加え(YouTube の解説にさらに加え)、紹介していこう。

 

13. Yosaku (Hey-Hey-Hoo)

youtu.be

シンセサイザープログラマー派遣会社在籍時、同僚と冗談を言っているうちに案が練られ、会社のスタジオで深夜、機材を持ち込みアレンジをしつつレコーディングした。

 

非常に危険な旋律がいくつか含まれている(笑)。 冒涜としか思えないほどのふざけようだが、なかなかカッコいいアレンジになったのではないだろうか。

 

同僚のボーカルを入れ、完成したのだが、癖のあるスピーカーでモニターしたため、家に持ち帰って聴いてみるとひどい音だった。
ミックスし直そうと思っていたが、機会もないまま退社。

 

完成と言っても、途中ラップを入れるつもりだが最初の「Once upon a time, there was a young guy」しかリリックを思い付かず、「後日」としたままだったが……。

 

その後、MC-500 のファイルを Mac に移していた時にこの曲のデータを発掘し、一人でリメイクしたのがこの音源。

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Roland の MC-500

もう少しいい音源を手に入れたら、ボーカルも入れて仕上げようと思っていたが、そのまま放置されている。

 

作詞・作曲 : 七澤公典
編曲・MIDI演奏 : 宮崎昭治・鈴木孔明

 

 

14. Here, There And Everywhere

youtu.be

当時流行のハウス・ミュージックに初挑戦した。

本来ならドラムループを使うところだが、なかったので自分で打ち込んだ。

スカスカな音だが、オケはこれでほぼ完成。あとはストリングスでも入れるか?……というところ。

 

Lennon-McCartney
編曲・MIDI演奏 : 宮崎昭治

 

 

15. Taxman

youtu.be

前曲に続き、ビートルズのハウスアレンジだが、こちらはよりハードなアレンジとなっており、「サイバー・ハウス」と名付けた。

 

オリジナルからリズム、ギター、ボーカルを細切れにサンプリングし、当時の最新技術、タイムストレッチを使ってテンポを合わせた。

編曲と言うより、リミックスだろうか。

 

何ヵ所かずれているところがあるため、直せば完成……だが、サンプルを移植しなければ続行不可能な状態。

 

残念なことに、YouTube にアップした時点でブロックされてしまったので、コーラスが入る直前で切ってアップし直した。(笑)

どうもジョージ・ハリスンの曲は著作権が厳しいらしく、YouTube では最近次々と削除されている。ちゃんと使用許可を取らないと、この曲のフルバージョンは陽の目を見ることはない……。

 

Harrison

編曲・MIDI演奏 : 宮崎昭治

 

 

16. Hey Bulldog

youtu.be

これもビートルズの曲のハウスアレンジで、サビとエンディングでボーカル(残りの部分は後回しにしたまま)、リズムとエレキギターをサンプリングしているが、ブロックはされなかった。

 

前作よりさらに磨きをかけ、タイムストレッチを効果的に使用。

ピアノ、ストリングス、オーケストラヒットを加え、オケの完成度を高めた。

ドチープなシンセは、CASIO の VZ-1000 だ。お気に入りのシンセだったが、音作りが面倒臭すぎるのであまり使わなくなり、そのうち置き場所がなくなり、しまい込んでしまった。

 

Lennon-McCartney

編曲・MIDI演奏 : 宮崎昭治

 

 

17. Michelle

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8トラックのデジタル MTR を使い、当時参加していたバンドのために作ったデモ三部作(他の2曲は11・18曲目に収録)のうちの2曲目。

 

妹がキーボードで参加していた(と言うより、ベーシストがいなかったので、妹が僕を引き入れた)ので、花を持たせるためにシンセをド派手に入れた。

当時の世相を反映させ、羽根扇子を持って踊るパフォーマンスも考えた。(笑)

 

間奏にはトランペットのソロを入れ、バンドの編成に合わせたアレンジとした。

しかし中間部はまだスカスカだ(^^;

 

結局バンドは活動停止し、3曲とも演奏する機会がなかった。

 

Lennon-McCartney

編曲・MIDI演奏・歌・コーラス : 宮崎昭治

 

 

18. And I Love Her

youtu.be

ボーカル入りバンド用デモ三部作の3曲目。

バンドにはパンク・スカが好きなメンバーが多かった上に、先のライブで演奏したセックス・ピストルズの「My Way」にもインスパイアされ、ビートルズの名バラードを台無しにするアレンジと、歌詞の改変を思い付いた。(笑)

youtu.be

 

「27歳の少年」はアルトサックス、「Michelle」はトランペット、そしてこの曲ではエレキギターと、間奏で各メンバーに花を持たせる配慮をしているが、これも演奏の機会はなかった。

 

ちなみに、自宅スタジオは一般家庭用の防音になっているが、このボーカルを録る時は、さすがに絶叫すると外に声が聞こえてしまうため、布団をかぶって歌った。(笑)

 

Lennon-McCartney

日本訳詞・編曲・MIDI演奏・歌・コーラス : 宮崎昭治

 

 

19. Those Were The Days 悲しき天使

youtu.be

このアルバムの編集コンセプトは「作りかけの曲の中からマシなものを選ぶ」だが、この曲は唯一の完成品だ。

 

知り合いが参加する演劇スクールの演目のために何曲か打ち込みを担当したが、これは終演時のテーマ曲。

終演の挨拶から客出しまでの、短いインストという要望に応えて作った。

 

原曲はロシア人の作曲で、欧米にはロシア民謡として広まったが、これをジーン・ラスキンが自身の作詞・作曲として発売したため、誤解が広まってしまった。

この曲をポール・マッカートニーがプロデュースして、メリー・ホプキンが歌って大ヒットとなった。このバージョンは5分を超える大作。

youtu.be

このメアリー・ホプキン盤のテープを渡され、前半は忠実にコピーした……つもりだったが、今オリジナルを聴くと、アレンジが微妙に違うし、キーも違う💦

単にダビングの繰り返しででピッチが変わり、音質が落ちたために細部が違って聴こえたからなのか……?(-_-;)

後半は自分でオーケストラアレンジした。ロシアの曲なので、チャイコフスキー風のオーケストレーションがよく合っていると思う。

 

なお、アレンジは便宜上ポール・マッカートニーの名を記したが、弦のアレンジなどは誰か(ジョージ・マーティン?)に依頼したと思われる。しかし表記もないしネットでも記述が見当たらないので、本当のところはわからない。

 

作曲 : Борис Иванович Фомин

編曲 : Paul McCartney, 宮崎昭治

MIDI演奏: 宮崎昭治

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