僕の音楽ルーツ(その3)

前回はこちら。

 

さて、エレクトーンはしばらく習い続けたわけだが、おかげで鍵盤が弾け(当然だ(^^;)、楽譜の読み書きができるようになり(これも当然だ💦)、コードネームを憶えられた(これはピアノより有利)のだから、役に立ったのは言うまでもない。

しかしそれはさておいて、学校での話。

 

小学校に入り、2年になってからだろうか。

僕の家は文房具店だが、五線ノートを売ってるのを見付け、作曲の真似事を始めた。

 

ベートーベンのような曲を作りたくて、仕方がなかったのである。(笑)

 

五線ノートは小学校の授業で使うような学習帳の「おんがく」で始めたが、記憶によると低学年用は横開きで4段だったと思うが、五線の幅が広すぎて音符を塗りつぶすのが大変なので(笑)、すぐに高学年が使うような8段の音楽帳に変えた。

 

まず初めに、1ページきっかりで終わる短い曲を作った。タイトルは「月夜」。

ベートーベンの「月光」にインスパイアされて作った曲なのは言うまでもないが(笑)、似た曲ではなかったと思う。全く憶えていないが……。

次に見開き2ページで「高速道路」と名付けた曲を書いたが、これも憶えていない。ただ、父に「高速道路をイメージできない」と言われた。(笑)「タイトルを付けるなら、イメージをちゃんと持たないと」と指導された。単にテンポが速かっただけで付けたのだったが(^^;

 

3曲目は、いよいよ大作を作ることにした。交響曲第一番だ。

もっとも、神童モーツァルトではあるまいし、小学2年生に交響曲を書けるはずはない。作曲を習っているわけではないので、オーケストレーションなどできない。

2段使って第一バイオリン、第二バイオリンとし、第一バイオリンの段に旋律を、思い付いたところだけ副旋律や掛け合いを第二バイオリンの段に書いた。将来、オーケストレーションができるようになったら、これを元に作る予定で書いていた。

もちろん、「ソナタ形式」などの楽式も知らないので、ただただ思い付くままに書き連ねただけの長い曲であった。結局、第一楽章途中で未完。一体どんな曲を書いたものか、ノートが残っていないのが残念だ。

ごくごく一部だけ憶えているが、そこはなかなかの出来だ。いずれ使う機会があれば、使うだろう。

 

そんな趣味が縁となったか、同じクラスのY君といつの間にか仲良くなっていた。

Y君は、校則に引っ掛からない程度に天パーの髪を伸ばしていて、見るからにベートーベンだった。(^^;

彼もクラシック音楽が好きで、バイオリンを習っていて、市の交響楽団の附属団体であるジュニア・オーケストラに所属しているという。

仲が良かったのに一度しかコンサートに行ったことはなかったが、それは開催が平日で、彼はコンサートの日は学校を休んで出演していたから……と記憶している。行ったのは夏休みコンサートだったような。

 

彼と学校で話をしているうちに、「一緒に作曲しよう!」と盛り上がり、学校が終わり家に帰ると、すぐに荷物を置いて、音楽帳と筆箱を持って彼の家に行った。

彼が僕の家に来ることは、ほとんどなかった。それは、僕の家は学校から近いが、彼の家は遠かったからだ。わざわざ学校の近くまで戻ってもらうより、こっちが行った方がいい。

そのうちあまり早く行っても迷惑だとわかり、家で少しゆっくりしたり、まっすぐな道路のずっと先にランドセルをしょったY君の後ろ姿が見えると、途中の公園で少し遊んだり、駄菓子屋に寄ってお菓子や飲み物を買って少し時間を潰してから行ったこともあった。

 

さて、一緒に作曲しよう……とは言ったものの、共作したわけではない。

部屋のテーブルで向かい合って、おしゃべりしながらそれぞれの曲を作ったのである。

時々お互いに見せ合って、誉めたり、変なところを指摘したり代案を出したりはしていた。

 

前述の、僕が書いていた交響曲だが、一ヶ所Y君に「そこ、変!」と笑われた箇所があった。

そこだけ急にひょうきんな感じになったから……ということは否めないが、僕は結構気に入っていた部分だったので、ちょっとショックだった。だから、今でもそこだけ憶えているのだ。

 

もちろん、子供のことだから、作曲をずっとしていたわけではなかった。近くの公園で遊ぶ日もあり、そんな日は他の友達も一緒だったりした。

 

Y君の家で遊ぶ時は、作曲以外では、大抵はクラシック音楽の話をしたり、鑑賞していることが多かった。

彼は見た目の通りベートーベンが好きで、愛聴していたのは「運命」だった。彼が持っていたレコードは、僕のとは指揮者が違ったので、ちょっとうらやましかった。彼のレコードの方が、より「運命」らしいと思ったのである。

僕のはカラヤン指揮・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団だった。彼のは憶えていないが、あの冒頭部分のフェルマータの感じは、多分バーンスタイン指揮だったろう。先日テレビで観て、これだ! と思った。

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ちなみに、その1でも紹介したがカラヤン指揮の演奏。冒頭だけでも聴き比べてみて欲しい。

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彼と一緒にバイオリンを習って、ジュニアオーケストラに入りたいと思ったこともあったが、彼のバイオリンを弾かせてもらったところ、ひどい音しか出せなかったし、親に反対された(エレクトーンも習字も習っていたので、「無理でしょ!」 と言われた。「習字はやめる」と抵抗したのだが💦)ので、諦めた。(笑)

 

3年に進級するとクラス替えがあるが、またY君と同じクラスになった。

また彼の家に遊びに行く日々が続く。

僕がエレクトーンと習字の日と、彼がバイオリンのレッスンの日は行かなかったが……。

 

夏休みに入っても一緒に遊んだ。

しかし、コンサートが近づいて来ると、練習のため遊べない日が多くなった。

もちろん、コンサートには行った。

市民会館に一緒にいた記憶はあるが、確か、ステージではよく見えない位置にいたと思う。あまり記憶がない。

 

その後、遊びに行くと、「病院に行ってるから」と言われた。

「どうしたんですか?」と聞くと、

「わからないけど、大したことはない」という感じの返事だったと記憶している。

そんな日が、エレクトーン・習字、彼のバイオリンの曜日をはさんで飛び飛びに3日続いたので、心配になってきたが、「病院は念のために行ってるだけ」と言われたので、安心はした。

そのうち、たまっていた夏休みの宿題を必死に片付ける日々となり、遊ぶどころではなくなった。

 

そして、夏休みは終わったが、Y君の姿はクラスになかった。

 

(つづく)

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