自作エレキギターに挑戦!(その2・着色)
ジョン・レノンのエピフォン・カジノにあこがれてこのギターキットを買ったので、無塗装で行こうと思ってたが、このカジノの写真をよく見ると、ツヤがある。
⚫塗装を剥がしたジョンのカジノ
彼のカジノは、元々サンバーストだったが、サイケ塗装を施したら音が悪くなってしまった。
⚫サンバーストのカジノ
(トップ材のフチに濃い色をグラデーションにする塗装を、サンバーストという)
(サイケ塗装のカジノの写真はネットで見当たらず…)
そこで塗装を剥がしたところ、音が良くなったので、再塗装せずに使っていたのである。
(彼はその後、他のギターの塗装も剥がした。余談であるが、ポールもリッケンバッカーのベースの塗装を剥がし、ウイングス時代に彼のトレードマークになる)
ポールの塗装を剥がしたリッケンバッカー・ベース4001S
ジョンのカジノのツヤは、塗装を完全には剥がさず、下地的な部分を残した、あるいは完全に剥がした上に何らかの保護処理を施したものと思われるが、詳細は不明だ。
しかし僕は、完全に塗装を剥がしてから表面保護処理をしたものと推測した。
でなければ、こんなにきれいな表面になるはずがない。
ネットで「エレキギターの塗装を剥がす」などと検索してみると、悲劇的な状態を記録した写真・動画が山のように見つかるはずだ(笑)。
↓その一例(^^;
(なお、この実験では、エレキギターの塗装を剥がせば必ず音が良くなるわけではない、という結果が出ている)
結局、どうしても剥がせなかった塗装や、キズ、塗装と一緒に剥がれてしまった表面などはヤスリで根気よく削り、磨き、白木状態に戻してからのリフィニッシュとなる。
もっとも、ネットにこのような写真・動画を公開するのは、ほとんど素人の仕業である。
職人は自分の技術を盗まれたくないし、失敗も公にしたくないからだ。
ジョンのカジノの塗装剥離は、プロの仕事であることに間違いない。何故なら、ジョンは大変なものぐさであったから、自分でそんな面倒なことをやるはずがないのだ。(笑)
(何しろ彼は、自分で作った曲を二度重ねて歌うことすら面倒くさがって、スタッフに「一度歌うだけで二度歌ったことになる機械、作れないか?」と言って、ADT という装置を開発させた…まるでドラえもんに道具をねだるのび太だ…(笑))
話はそれたが(笑)、調べてみると、やはりナチュラルボディにしたいとしても、何らかの表面保護処理をしないと、木材は傷んでしまうことがわかった。
しかも、僕のギターの美しい虎目は近づいてよく見ないとわからない。
このままではもったいない。少し目立たせたい❗
さらに色々調べた結果、ステインで着色し、その後オイルフィニッシュという処理をすれば、いい感じになりそうだと思った。
⚫ステイン着色について参考にさせていただいた、けろっぐ博士の動画(といっても、静止画のスライドショーだが)。
これはオイルフィニッシュではなく、ラッカー塗装する。
普通のエレキギターは、ウレタンかラッカーで塗装するのだが、きれいに塗装するのは難しく、初心者にはハードルが高い💦(そもそも、僕には表面をコーティングする塗装をする気はない)
ステインもオイルも、塗って拭き取ればムラなく出来るので、初心者でも失敗はなさそうだ😃
2月8日
まずは、下準備。
指板は薄めの色の木目。これはこのままにしたいので、ステインが付着しないようマスキングテープを貼っていく。
マスキングテープは、1年前に別用途のために買ってあった。
指板全面をマスキング。
和信ペイント 水性ポアーステイン 抜群の着色と希釈自在 メープル 130ml
塗料のステイン。木地に染み込んで着色する。
色は「メープル」。ステインの中で一番薄い色を選択した。
トップ材はメイプルなので、自然な色合いになるだろう。
ステインには油性と水性があるが、上の動画に倣い水性を選択。
ただし、動画では「ネオステイン」を使ったとしているが、「ネオステイン」にはでかい缶入りのものしかなかった(少なくとも、Amazon には)。
「水性オイルステイン」(水性なのにオイルって、一体…?)と「水性ポアーステイン」には、お手頃の130ml入りボトルがある。「ポアーステイン」の方が木目が鮮明に出るということなので、こちらを選択したのだ。
いずれにしても、水性は水に薄めて使用できるので、扱いやすい。
塗ってから「濃かった」ではアウトなので、2倍に薄めた。
同じ濃度でも重ね塗りすれば濃くなっていくから、薄めて塗って様子を見るのが無難だろう。
塗る前にウエスで水拭きして、残留している木粉を取り除く。
先日のヤスリ掛けの後は、掃除機で吸っただけだったので。
(使い捨てゴム手袋は、職場で使った物を捨てずに持ち帰った(^^;)
タッパのふたをしてよく振る。おっと、少し漏れる💦
長年の使用で、ふたが変形しているようだ(^^;
ウエスを浸す。
このギターのために、ヨレヨレTシャツ3枚を切り分けてウエスを作った。
まずはバックから塗り塗り。
バック、サイド、続いてネック、ヘッドにも塗り、水拭きして乾拭き。
う~ん、あまり変わらないような…?(^^;
ひっくり返して、トップに取り掛かる。
全面に塗布。おお、濃すぎた!(@_@;)
水拭き・乾拭き後。少し薄くなったが、イメージよりは大分濃い💦
もっと薄めれば良かったか?(-_-;)
おや、カッタウェイのフチにステインが染み込んでいない!
fホールのまわりも!
さらにここも…!
どうやら、メーカー製造時にバインディング(プラスティック製の白っぽいフチ)を貼った接着剤が浸透している部分は、ステインが染み込んでいないようだ…。
まあ、ムラも味のうちと思って諦めよう…。
(↑これは一緒に音楽活動をしている相方の慰めの言葉(^^;)
…とか言ってるうちに乾燥が進んでいき、みるみる色が薄くなってきた!
浸透しなかった箇所は、気にならなくなってきた。
さらにどんどん薄くなっていく。
いかん、薄すぎた!(^^;
ネックの方は、ただ濡れたのが乾いて元に戻っただけ、という感じ。
マホガニーは元々色が濃いため、薄い色のメイプル色のステインを薄めたものでは、あまり効果がなかったのだ。
誰かのブログ(色々検索しまくったので、どれだったかわからなくなった💦)を参考に、少々乱暴な気がするが(笑)吊るして乾燥。
これで1日置く。
2月9日
メープルステインを塗り込んで、丸一日経過…。
さて、どうなったか…?
おおおお、いい感じ!
まさにイメージ通りの着色❗😁✨✨
ナチュラルながら、虎目がさりげなく強調されている❗
斜めから見ても、いい感じ🎵
2倍薄めのメープルステインは、大成功だった( ^ω^ )
それでは次の作業へ!
バック・サイドとネック・ヘッドは、そもそも材質が違い(マホガニー)、色も濃いので、メープルステインはほとんど効果がなかったのは昨日塗ってるうちにわかった。
そこで、ヘッドのみ濃い色にしようという当初の予定を変更し、トップ以外は全て濃い色にすることにした。
アコースティックギターと同じ配色だ。
濃い色のステインも、同時に注文していた。
しかし何故か届いたのは昨日だった。
とにかく間に合ったので、濃い色のステインを塗っていくことにした。
まずは、トップを汚さないようにマスキング。フチにテープを貼っていく。
トップ全面にテープを貼るのはもったいないので、ラップで覆い、フチとラップの継ぎ目をテープで厳重に貼る。
全面マスキング完了!
和信ペイント 水性ポアーステイン 抜群の着色と希釈自在 オールナット 130ml
マホガニー材にはこのステインを使う。
オールナット色。
オールナット(ウォールナットとも)は、クルミのことだ。
和信ペイントのポアーステインの中では、濃すぎず木目が生きる色ではないかと、選択した。
これは原液のまま使う。
マホガニー材は吸収が良さそうなので、これでも薄いのではないかと予想(吸収が良いと、色素が内部まで入り込み、表面にはあまり留まらない)。
薄ければ重ね塗りすればいい。
なお、注文してあった使い捨ての手袋が昨日届いたので、今日から使う。
こういう作業ではパウダーフリーの物が良いだろう。
100枚入りが多い中、家庭用として現実的な10枚入りだ。
50枚入りもあったが、そんなにいらないだろうと思ってこれを2パック注文したのだ。
在庫6ぐらいだったと思うが、なぜか1パックしか来なかった(もう1パックは、今日の夕方届いた)。
ウエスを浸けて…、
思い切って塗り塗り。
どう見ても、ただ汚しているようにしか見えないが(笑)
おお、結構いい感じになりそう🎵
塗った直後。右手の手袋が汚れたので、はずして、スマホを取って撮影…している間にみるみる浸透していって色が薄くなっていく。
水拭き・乾拭きの結果。かなり色が薄くなった💦
恐らく、重ね塗りが必要だろう。
ネックにも、
ヘッドにも塗り塗り🎵
塗った直後。
水拭き・乾拭き直後。
そしてまた吊し上げの刑(笑)
また一日置く。
2月10日
翌日、乾燥したら大分色が薄くなった。
やはり、重ね塗りが必要だ。
おお、結構濃いぞ。
塗り塗り…。
塗った直後。大分濃い色になった。
ネックにも塗り、水拭き・乾拭き後。
みるみる乾いて、少し色が落ち着いてきた。
う~ん、いい感じ!
ネックも、
ヘッドも、いい感じ🎵
また一日乾燥。